お祝いされる
毎月第一月曜日は、大体マリさんと遊び歩いている。先日はモリエールに行く事になり、現地にて落ち合うと、「ノムリン誕生日近いから今日はご馳走してあげる」と突然言われたので、「何だか返ってすんません」等と言っていると、「どうせ誰にも祝ってもらえないしょ」と、また嫌な所を突いてきた。本当の事を言ってはいけない。「美味しい美味しい」と、私はパンをおかわりしてばくばく食べた。マリさんがパンをおかわりしないので、「パンおかわりして、あたしに頂戴」と、こっそり耳打ちしようかと思ったがやめておいた。最近、友人達に「おまえ内臓脂肪で死ぬよ」と言われたのが脳裏に過ぎったのだ。「さーてデザートだ」と思っていると、何やら周りにスタッフの人達が集まってきた。「何だ何だ」と思っていると、「ハッピーバースデートゥーユー」と歌い出し、ケーキが出てきた。自分はいつも祝う側の人間であるので、何とも気恥ずかしい感じであり、独身34歳の誕生日は葬式と同じだと思っていたので、マリさんのおかげで素敵な誕生日となった。「ありがとうねマリさん!」と言いながら、箱に入れてもらったケーキを持って店を出ると、ケーキを落としてしまった。普段はそんなドジではないのだが、慣れない事をしてもらったので舞い上がってしまったのだ。「なーにやってんのー!」とマリさんに怒られ、何となくほっとした。
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