街は冬のセール真っ最中である。 今回は、それほど欲しいと思っている物もなく、行ったら行ったで余計な物を買うのは目に見えているので、「起きれたら行こう」ぐらいの気持ちでいた所、朝8時に友人に起こされ、「9時半に4プラ」と、集合がかかった。 私は駅前に行きたかったのだが、友人は私達の間では「組長」と呼ばれるほどの人間である為、逆らう訳にもいかず黙って従った。しかも組長は、今時の若い娘みたいな格好が大好きなのだ。そして口癖は「金ならある」である。 組長に連行されたおかげで、余計な物を一杯買ったが、唯一欲しいと思っていたウォレットチェーンを買い忘れた。 後日、コマツが、「ビームスのセール初日に行く」と豪語していたので、「かっこいいのがあったら買ってきてくれ」と言い、「あと、くれぐれも素敵な店長によろしく伝えてくれ」と、抜け目なく頼んだ。 コマツは、意気揚々と30分前から並んだらしいが、ブタ故に何を着てもサイズが合わなく、何も買わないで帰ってきた。もちろんウォレットチェーンもである。 「ちゃんと見てきたのか」と言っても、もうお洒落な服は着れないと分かったコマツは放心状態であり、かなり深い溜息をついていた。 私にしてみれば、今頃分かったのかといった感じである。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿