おにぎり
いつも函館から来てくださるお客様から、筋子を頂いた。見ただけで分かる程、美味しそうなその筋子、賄いでおにぎりにして食べる事にした。すると、おにぎりの形の話しになり、「丸い」だの「三角だ」だのと言っており、私も久々にかつて母が作っていたおにぎりを思い出してみたが、形の方はさっぱり思い出せず、「お世辞にも旨いおにぎりではなかった」という事を思い出した。母は米を炊く時に水を入れ過ぎるのだ。うちの御飯はいつも餅寸前の状態である。夜に米を研ぎ、朝に炊いていたので、私は母が寝た隙にこっそり水の量を減らした事があるが、朝見るといつもの状態であった。おかしいと思っていると、どうやら母は朝もまた水を変えて炊いているらしい。まったく無意味な抵抗であった。そんな御飯をおにぎりなどにしようものなら大変である。しかもヘルシー志向の母は、塩をほとんどつけない為、あまりのまずさに一度文句を言った事があるが、「そしたら自分で作れ」と言われ、あっさり怯んだ。学生時代の私は、自分で飯など作る事は皆無であったのだ。母は今も変わらず餅の様な御飯を日々炊いている。年を取ったし消化に良いから調度いい。
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