出勤すると、シラキのカスタム自転車が見当たらなかった。いつも私が車を置く場所に、堂々と自転車を置いているので、20回くらい注意して、最近やっと普通の場所に置くようになった。なので、毎朝シラキの自転車をチェックするのが日課となっている。 「もしや遅刻か」と思い、店に入ると、いつも通り、「おはよーございますっ」と必要以上に元気に居た。自転車はどうしたのかと尋ねると、なんと盗まれたと言う。 「あの自転車を盗まれたの?!」と、私も朝から眠気が一気に吹っ飛んだ。シラキの自転車といえば、籠の代わりに牛乳箱が取り付けられていて、最近ではマーカスにも、虎の「パフパフ」と音の鳴るクラクションまで付けられ、ますますパワーアップしていて、尋常な精神の持ち主であれば、とても乗ろうとは思わない代物である。それが盗まれたというのであるから一大事である。 シラキは、「近所の中学生が、毎朝オレの自転車見てたんっすよ、絶対あいつらですっ」と言っていたが、真相は定かではない。 そして、盗まれたと騒いでいるが、鍵はもちろん掛けていなかったので、当然といえば当然である。 |
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